背景には地方都市や観光名所での外国語の案内

日本政府観光庁の発表によると2015年の訪日外国人( インバウンド )客数が1,974万人、出国日本人( アウトバウンド )客数は1,621万人で、インバウンドとアウトバウンドが45年ぶりに逆転したと話題になりました。

”インバウンド”とは、観光業界で使われる言葉で、日本に訪れる外国人旅行のことを指します。2015年は、このインバウンドの数が、アウトバウンド(日本人による海外旅行数)を超えたという統計で話題になりました。

2016年も8月までの累計でみれば前年同期比+25%増と、今現在も訪日外客数は伸びていることがわかります。

背景には、地方都市や観光名所での外国語の案内、多言語のインフォメーションの整備、政府の関連産業の連携支援や観光ビザ緩和、そして観光庁を始めとする日本政府観光局が中心となって活動している「visit japan(ビジットジャパン)」などのプロモーション活動があり、また円安もインバウンド増加の要因になったと言われています。

求められる「訪日ブーム」で終わらせない長期的な仕組みづくり

しかし、追い風がある中で、これが「単なる訪日ブーム」だけで終わらないように、政府・自治体には長期的な観光立国を築き上げる仕組みづくりが課題となってきます。

今後急増する訪日外国人に対して必要なインバンド対策とは、なんでしょうか。

話題となった「爆買い」によるマナー違反、民泊や観光名所への落書き・ゴミ問題など、インバウンドで明るい話がある一方で、マイナスの影響も少なからずあります。

数がアウトバウンドと逆転したインバウンドは、経済効果として良好傾向である一方で、こうした問題に対してもその場しのぎの対応にならず、根本的な解決策が地方自治体・公共団体・民間企業に求められます。

長期的な面を視野に見れば、外国からの観光客にとって居心地が良い空間だけでなく、そこに住む現地の人たちとどう共存していくかがテーマになっていきます。

今後必要な災害支援プログラム

また、最近では記憶に新しい熊本地震を代表する、災害対策もインバウンド対策の一貫としては重要視されています。

先の熊本地震でもあった外国人への避難案内の対応については、各自治体の対策は急務と言えます。つまり、災害警報・緊急警報や避難案内などのインフォメーションの多言語化です。

「災害」はいつ起こるかわかりません。つまり、本当であれば今すぐにでも対策を立てて準備しておく必要があります。熊本でも地震後の観光客数の減少が大きな課題です。

「また来たい。」と思ってもらえるように、有事の災害まで想定された安心・安全な観光地を目指して、インフラの強化と共に、インバウント対策としてこうした災害支援プログラムの強化も長期的な地域活性化には必要不可欠な取り組みです。