2020年、日本で開催される東京オリンピックの準備で様々なインバウンド対応が行われていますが、今回訪日外国人観光客(以下、訪日観光客)に向けた「道路標識改善」の取り組みについてご紹介したいと思います。

以前紹介したトピックスにもありましたが、2016年冬のシーズンは、訪日観光客の増加に伴い、交通事故件数が急増したことで一部観光地では問題になりました。

そこで、国土交通省では、こうした訪日観光客による事故を防止するべく「道路標識改善」の取り組みを昨年秋に発表しました。

首都圏4県(東京、千葉、埼玉、神奈川)を対象にした改善案

対象区域は、オリンピックの開催予定地域と観光施設地域を重点的に取り組むとされています。

東京を除く3県で、現在国土交通省から発表されている具体的な地域は以下の通りです。

 
・千葉県:成田、浦安
・埼玉:川越、熊谷
・神奈川:横浜みなとみらい、鎌倉、箱根湯河原
 

千葉県は、空港を中心としたインフラ設備の強化と、国内最大クラスの観光地である東京ディズニーランドへの対応が主な理由と考えられます。

観光ビジネスで考えても、成田、浦安はゴールデンルートに含まれ、交通経路も集中しているので、対応強化は必然ですね。

埼玉県は、近年ユネスコ無形文化遺産に登録された川越氷川祭りの「山車(だし)」行事や、小江戸の町造りが訪日観光客に注目され、観光客が急増しています。

神奈川県も、関東の国内旅行として定番の鎌倉、箱根湯河原は、依然訪日観光客の人気が高いスポットです。

外国人にも優しい道路標識へ

今回道路標識の改善については、以下の5つのポイントがあげられています。

・英語表記の改善
・通称名の活用
・表記の統一
・ピクトグラムの活用
・歩行者系サインの充実

・英語表記の改善
これは、道路標識でよくある「ローマ字表記」を「英語表記」に変更することで外国人にわかりやすく伝える取り組みです。

例えば「○○川」という川があったとき、古い標識で「○○kawa」となっている場合は「○○river」と表記する。「★★公園」の場合「★★koen」であれば「★★park」と表記する等が変更があるようです。

・通称名の活用
道路の名前に多いですが、場所によっては「国道○○号線」というよりも「○○街道」と言った方が一般的には知られている名前で伝えやすいこともあります。そうした通称名に合わせた表記も今後活用していくとのことです。

・表記の統一
今まで各所で不統一だった標識も統一化していく取り組みです。
例えば、成田空港は英語の表記が3つあり、利便性を上げる上では統一化は望ましいといえます。

・ピクトグラムの活用
原則、標識は英語に対応していくものの、英語が苦手な外国人も少なくはありません。
ピクトグラムは日本人でも外国人でも国籍関係なく図解で理解することができるので、取り組みとしては効果的です。

・歩行者系サインの充実
道路標識といえば、運転手に向けたものが多いですが、歩行者に向けた標識も合わせて改善が必要です。
駅から降りて、開催会場に向かうには・・・という時に今まで無かった場所に、わかりやすい標識を設置していく取り組みです。

もちろん日本人にも優しい道路標識へ

今回ご紹介した取り組みですが、内容としては私たち日本人が利用する上でも必要な改善点がいくつかありました。
今回はオリンピックに向けて都市部を中心とした改善ですが、今後はインバウンド対応が求められる地方の観光地などでも同様の改善が必要です。

こうした取り組みが積み重なっていき、「観光大国日本」として外国人が安心できる街作りができればと思います。

※画像はイメージです。