年々増加するインバウンド客、観光地や地方自治体は様々な対策をとって「おもてなし」を行う一方で、インバウンド客によるキャンセル問題が深刻化してきています。

5月のゴールデンウィーク。観光客で賑わう中、海外からの団体客のキャンセルが宿泊施設側の頭を悩ませています。

ゴールデンウィークといえば、観光業界は年に一度の大繁忙期です。新規顧客をリピーダーにするため、サービスの充実化を図ったり、観光地の多言語対応に力を入れています。

しかし、現場では団体客の直前のキャンセルが相次ぎ、見込み客を逃してしまうトラブルが多発していいます。

ホテル側からすれば、直前のキャンセルは見込んでいた利益を失うこととなり、直前であるが故に空いた空室にすぐに新しい客を案内することができません。

結果、繁忙期にも関わらず空室が目立つゴールデンウィークだったところも多いといいます。

うまくいかないキャンセル料制度

こうした問題に対してホテル側は、10日前からキャンセル料を発生させて、直前のキャンセルを防ぐ対策をとりました。

しかし、外国人が相手の場合、実際にキャンセルが発生してもその料金を回収するのは困難です。

海外の旅行予約サイトを経由して予約している場合、その予約サイトのキャンセルの規約に合わせる必要があり、また予約サイトが積極的に取り立ててくれないため、ほとんどのケースでキャンセル料を取り逃してしまうことが多いといいます。

帰国した外国人にキャンセル料を請求するのは簡単ではなく、そもそもキャンセル料を気にして予約を躊躇する旅行者も増えるため、これもホテル側を悩ませています。

「予約」に対する日本人との感覚の違い

こうした直前キャンセルは中国人が特に多く、その国民性の違いによるということが、色々なところで言われています。

外国人に人気な日本の宿泊施設や飲食店は、丁寧な接客サービスを重視し、席も10人ぐらいの少人数で営業している所も多くあります。

しかし、中国では100人単位で入る大型な施設が多いため「自分たちがキャンセルしても大して迷惑にならないだろう」という感覚があるようなのです。

しかし、宿泊施設や料亭では、数日前から様々な準備を行っています。食材の下ごしらえから、部屋の掃除、備品の補充、外国人ならば外国語での対応などです。

ですが、それも当日いきなりキャンセルとなれば、店側には大きな損失になります。

こうしたトラブルを解決できる対策はまだ模索中のようですが、オリンピックイヤーに向けて、増加することは間違いないので、店側も利用者側も解決できる対策が望まれます。